カワラナデシコ花散歩

カーネーションの仲間のカワラナデシコは日本、中国の花・カワラナデシコの涼しげな花は四季の花散歩の楽しみ

　ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ（河原撫子Carnation Dianthus superbus他）は日本中国など東アジア原産の双子葉、多年生、草本の植物です。カワラナデシコの花色は赤色、白色、紅色、ピンク色、薄紫色などです。カワラナデシコの花はナデシコ科特有の花で、苞片2対、がく片5（長筒型5裂）、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂です。カワラナデシコは花期後長さ3cm程の円柱状の果実ができ、黒色の種子（瞿麦子）を利用します。カワラナデシコをカワラナデシコ花写真、カワラナデシコ花観察地図、カワラナデシコ花情報でお楽しみ下さい。

《ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ河原撫子Carnation Dianthus superbus他の花写真・花観察地図》

　カワラナデシコ（河原撫子）は日本中国など東アジア原産の双子葉、多年生、草本の植物です。カワラナデシコは日当たりの様草地を好み涼しげな花を咲かせます。初夏に東京芝離宮の日当たりの良い草地を花散歩していると、ピンク色のカワラナデシコの花が涼しげに咲いていました（撮影2016.5.27）。

　カワラナデシコ（Dianthus superbus他）の花期は初夏から秋で、花色は赤色、白色、紅色、ピンク色、薄紫色などです。初夏に鎌倉東慶寺境内を花散歩していると、薄紫色のナデシコの花が咲いていました（撮影2014.6.16）。

《ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ河原撫子Carnation Dianthus superbus他の花情報》

植物名	ナデシコ属カワラナデシコ　漢字　河原撫子　英語　Carnation 中国語　长萼瞿麦
学名	Dianthus superbus　他
科名	ナデシコ科
属名	ナデシコ属　Dianthus
花期	夏の花　秋の花
花色	赤色花　白色花　紅色花　ピンク色花
原産	日本、中国、朝鮮半島、台湾
観察地	鎌倉市、横浜市、横須賀市、東京都、京都府、北海道、奈良県、長野県　他
特徴	単子葉、多年生、草本、ナデシコ属、約30cm～80cm、種子・挿し芽で増える葉は対生、針状、披針形、がく片5、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂、花期後実（瞿麦）
利用	鉢植え、プランター、鑑賞、公園、薬草、医薬品、その他
意味	カワラナデシコ＝河原撫子、英語＝Carnation、中国語＝长萼瞿麦（薬草）属名Dianthus ＝from Greek dios（heavenly） + anthos（flower）＝ギリシャ語で「天上の花」の意味種名superbus＝from Latin meaning 'proud'＝古代ラテン語で「高貴な、偉大な」の意味

サイト内の検索は下のカスタム検索を利用ください（例：白色の花）

《ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ河原撫子Carnation Dianthus superbus他の花写真・花観察地図》

横浜山下公園に咲くカワラナデシコ花写真（撮影2021.6.24）

　カワラナデシコ（Carnation）の花はナデシコ科特有の花で、苞片2対、がく片5（長筒型5裂）、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂です。ナデシコ科の植物は世界中に約80属2000種ありますが、カワラナデシコはがく片が長く（約3～4cm）、花弁の切れ込みが大きいのが特徴です。初夏に横浜山下公園を花散歩していると、がく片が長く（約3～4cm）、花弁の切れ込みが大きいカワラナデシコの花が涼しげに咲いていました（撮影2021.6.24）。

　カワラナデシコ（大和撫子）は、秋の七草として知られる植物です。平安時代に清少納言（966年～1025年頃）は枕草子の中で「草の花は、なでしこ。唐のはさらなり。大和のもいとめでたし」と日本のカワラナデシコ（大和撫子）を讃えていますが、当時すでに唐（中国）から輸入されたカラナデシコ（現在の石竹）も同時に平等に讃えている国際感覚にも驚かされます。初夏に川越蔵の街を花散歩していると、通りにカワラナデシコの涼しげな花が咲いていました（撮影2014.5.29）。

《ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ河原撫子Carnation Dianthus superbus他の花写真・花観察地図》

横浜山下公園に咲く白色のカワラナデシコ花写真（撮影2019.6.14）

　また万葉集（600年頃～759年）にはカワラナデシコ（长萼瞿麦）に対して「石竹」「瞿麦」の表記も見られます。万葉の時代にすでにナデシコに対し「瞿麦」など中国語の表記をして、植物学的理解ができていたことに驚かされます。カワラナデシコの種子の「瞿麦」は、現在でも漢方薬として利用されています。横浜山下公園に咲く白色の、カワラナデシコの花も涼しげです（撮影2019.6.14）。

港の見える丘公園に咲くカワラナデシコ花写真（撮影2018.5.16）

　カワラナデシコ（河原撫子）はナデシコ属の植物で、ナデシコ属Dianthusの植物は世界中に約300種程が知られています。ナデシコ属の属名Dianthus ＝from Greek dios（heavenly） + anthos（flower）＝ギリシャ語で「天上の花」の意味です。ナデシコ属の植物で有名な植物には、カーネーション (Dianthus caryophyllus)などがあります。初夏に港の見える丘公園を花散歩していると、濃い赤紫色のカワラナデシコの花が咲いていました（撮影2018.5.16）。

　カワラナデシコ（Dianthus superbus他）の種名superbus＝from Latin meaning 'proud'＝古代ラテン語で「高貴な、偉大な」の意味です。初秋に北海道積丹半島神威岬を花散歩していると、エゾカワラナデシコ（D. superbus var. superbus）の花が積丹半島の海を背景に咲いていました（撮影2006.8.22）。エゾカワラナデシコはカワラナデシコより、典型的な変種になります。

　カワラナデシコ（Dianthus superbus他）と同じ種にはエゾカワラナデシコの他にタカネナデシコ（Dianthus superbus var. speciosus）もあります。タカネナデシコは、花弁がより細いのが特徴です。初秋に白馬八方池近く（標高2026m付近）を花散歩していると、タカネナデシコの花が観察できました（撮影2020.8.26）。

《ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ河原撫子Carnation Dianthus superbus他の花写真・花観察地図》

長野県白馬村に咲くカワラナデシコ花写真（撮影2017.8.21）

長野県白馬村（標高約700m）に自生して咲くカワラナデシコの花も涼しげです

横浜新港中央広場に咲くカワラナデシコ花写真（撮影2017.6.6）

神威岬に自生して咲くエゾカワラナデシコの花も逞しいです

　ナデシコ科ナデシコ属カワラナデシコ（河原撫子Carnation Dianthus superbus他）は日本中国など東アジアが原産の植物です。カワラナデシコの繊細な花は古代から愛でられ、詩に詠まれています。カワラナデシコの涼しげな花は、世界中で愛されています。同じナデシコ科のセキチクと、同じ部分と異なる部分を観察してみるのもおもしろいです。このページの中で皆様が気に入ったカワラナデシコの花写真が、一枚でもあれば幸いです。

　カワラナデシコ（河原撫子）花散歩を、楽しんでもらえたでしょうか？カワラナデシコの赤色、白色の華やかな花は、初夏から秋の花散歩の楽しみです。皆様もこのページの地図を片手にカワラナデシコ（河原撫子）花散歩を楽しんでください。カワラナデシコ花散歩を楽しめば、体も心もリフレッシュできそうです。なお資料写真の背景がボケていますが、カワラナデシコの花が主役ですのでお許し下さい。よろしかったらヒメリンゴ花実散歩も眺めていってください。