セキチク花散歩

セキチクは清少納言も称えたナデシコ科の中国の花・セキチクの優雅な花は四季の花散歩の楽しみ

　ナデシコ科ナデシコ属セキチク（石竹China pink Dianthus chinensis 他）は中国、モンゴル、朝鮮半島などが原産の双子葉、多年生、草本の植物です。セキチクの花色はピンク色、赤色、白色、紅色、薄紫色などです。セキチクの花はナデシコ科特有の花で、苞片2対（4）、がく片5（長筒型5裂）、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂です。セキチクは花期後長さ3cm程の円柱状の果実（蒴果）ができ、黒色の種子（瞿麦子）を生薬として利用します。セキチクをセキチク花写真、セキチク花観察地図、セキチク花情報でお楽しみ下さい。

《ナデシコ科ナデシコ属セキチク石竹China pink Dianthus chinensis 他の花写真・花観察地図》

北京市大柵欄に咲くピンク色のセキチク花写真（撮影2013.4.26）

　セキチク（Dianthus chinensis 他）は中国、モンゴル、朝鮮半島などが原産の双子葉、多年生、草本の植物です。セキチクは英語でChina pink（中国のピンク色の花）と呼ばれカーネーションの仲間です。春に1600年代創業の薬問屋が並ぶ北京市大柵欄を花散歩していると、ピンク色のセキチクの花が観察できました。セキチクの種子は、生薬の瞿麦子として知られています。

香川県高松市丸亀商店街に咲く薄紅色のセキチク花写真（撮影2018.11.12）

　セキチク（China pink）の花期は初夏から秋で、花色はピンク色、赤色、白色、紅色、薄紫色などです。秋に香川県高松市にある丸亀商店街のアーケードを花散歩していると、薄紅色のセキチクの花が1輪咲いていました（撮影2018.11.12）。香川県高松市丸亀商店街に咲く薄紅色のセキチクの花は、とても涼しげに見えました。

《ナデシコ科ナデシコ属セキチク石竹China pink Dianthus chinensis 他の花情報》

植物名	ナデシコ属セキチク　漢字　石竹　英語　China pink　中国語　石竹
学名	Dianthus chinensis　他
科名	ナデシコ科
属名	ナデシコ属　Dianthus
花期	夏の花　秋の花
花色	ピンク色花　赤色花　白色花　紅色花
原産	中国、モンゴル、朝鮮半島
観察地	北京市、鎌倉市、横浜市、横須賀市、東京都、京都府、北海道、奈良県、長野県　他
特徴	単子葉、多年生、草本、ナデシコ属、約30cm～50cm、種子・挿し芽で増える葉は対生、針状、披針形、がく片5、花弁5、雄蕊10、雌蕊2柱頭2、花期後実（瞿麦）
利用	鉢植え、プランター、鑑賞、公園、薬草、医薬品、その他
意味	セキチク＝石竹、英語＝China pink、中国語＝石竹＝瞿麦（生薬）属名Dianthus ＝from Greek dios（heavenly） + anthos（flower）＝ギリシャ語で「天上の花」の意味種名chinensis＝from Latin meaning 'from China'＝古代ラテン語で「中国の、中国から」の意味

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《ナデシコ科ナデシコ属セキチク石竹China pink Dianthus chinensis 他の花写真・花観察地図》

　セキチク（石竹）の葉は、対生で長披針形です。セキチクは中国語で石竹と書きますが、セキチクの対生で長披針形の葉が、竹の葉に似ているからと言われています。セキチクは古代に日本に輸入されていますが日本語でも石竹と表記します。セキチクを瞿麦と表記することもありますが、瞿麦子は生薬になります。初夏の近いころに京都八坂の塔前を花散歩していると、中心部が赤紫色のセキチクの花が観察できました。

東京夢の島熱帯植物館に咲く白色のセキチク花写真（撮影2019.7.26）

　セキチク（Dianthus chinensis 他）の花はナデシコ科特有の花で、苞片2対（4）、がく片5（長筒型5裂）、花弁5、雄蕊10、雌蕊柱頭2裂です。夏に東京夢の島熱帯植物館を花散歩していると、白色のセキチクの花の中心部に雄蕊10、雌蕊柱頭2裂が観察できました（撮影2019.7.26）。

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横浜新港中央広場に咲くピンク色のセキチク花写真（撮影2015.4.29）

　セキチク（China pink）はナデシコ科ナデシコ属の植物で、ナデシコ属の植物は世界中に約340種程が知られています。ナデシコ属の属名Dianthus ＝from Greek dios（heavenly） + anthos（flower）＝古代ギリシャ語で「天上の花」の意味です。初夏が近いころ横浜新港中央広場を花散歩していると、ピンク色のセキチクの花が見頃でした（撮影2015.4.29）。横浜新港中央広場に咲くピンク色のセキチクの花は天上の花の様にも見えます。

　セキチク（石竹）の種名はchinensis＝from Latin meaning 'from China'＝古代ラテン語で「中国の、中国から」の意味です。セキチクは中国、モンゴル、朝鮮半島が原産の植物ですが、万葉集（600年頃～759年）には「石竹」「瞿麦」の表記も見られます。セキチクは古い時代に生薬として、すでに輸入されていたと考えられます。冬に沖縄備瀬ビーチを花散歩していると、サンゴの化石の間から赤色のセキチクの花が咲いているのが観察できました（撮影2015.1.26）。

　セキチク（Dianthus chinensis 他）の花は平安時代には中国の花として認識され、その美しさが称えられていたようです。清少納言（966年～1025年頃）は枕草子の中で「草の花は、なでしこ。唐のはさらなり。大和のもいとめでたし」と日本のカワラナデシコ（大和撫子）を讃えていますが、当時すでに唐（中国）から輸入された唐撫子カラナデシコ（＝現在のセキチク石竹）を同時に平等かそれ以上に讃えています。1000年以上前の宮廷女官の女性が、外交的考慮をした国際感覚にも驚かされます。現在の一部の政治家やジャーナリストが、思慮の浅いヘイト発言を繰り返すのを見ると同時代の人間として恥ずかしくなります。秋に高松市高松城を花散歩していると、セキチクの花が見頃でした（撮影2019.10.27）。

冬の沖縄海洋博公園に咲くセキチク花写真（撮影2015.1.26）

　セキチク（China pink）の花期は一般的には初夏から秋ですが、温暖な地域では1年中観察することができます。冬に沖縄海洋博公園を花散歩していると、ピンク色のセキチクの花が観察できました（撮影2015.1.26）。ピンク色のセキチクの花は、同属のカーネーション（オランダセキチク）の花に似ています。

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初夏の横浜山手ブラフ99ガーデンに咲くセキチク花写真（撮影2015.5.4）

秋の横浜元町商店街に咲くセキチク花写真（撮影2012.11.4）

初秋の横浜赤レンガ倉庫近くに咲くセキチク花写真（撮影2015.9.21）

　ナデシコ科ナデシコ属セキチク（石竹China pink Dianthus chinensis 他）は中国、モンゴル、朝鮮半島などが原産の植物です。セキチクの優雅な花は古代から愛でられ、詩に詠まれています。清少納言は枕草子の中でもセキチクを日本原産のカワラナデシコと並び称えています。セキチクの涼しげな花は、世界中で愛されています。同じナデシコ科のカワラナデシコと、同じ部分と異なる部分を観察してみるのもおもしろいです。このページの中で皆様が気に入ったセキチクの花写真が、一枚でもあれば幸いです。

　セキチク（石竹）花散歩を、楽しんでもらえたでしょうか？セキチク（石竹）のピンク色、赤色、白色の優雅な花は、初夏から秋の花散歩の楽しみです。皆様もこのページの地図を片手にセキチク（石竹）花散歩を楽しんでください。セキチク（石竹）花散歩を楽しめば、体も心もリフレッシュできそうです。なお資料写真の背景がボケていますが、セキチク（石竹）の花が主役ですのでお許し下さい。よろしかったらヒメリンゴ花実散歩も眺めていってください。